「新型肺炎・緊急事態宣言後 」3・夜の街に対する一定の制限

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  • 倒産や廃業のリスクが高まると経営者は通常営業を再開するしかなく、自粛要請は意味がない物になる。
  • 夜の街は最大の感染源になっているが、自粛要請が機能しなくなる前に、一定の制限をつけて営業再開を認めるしかない。
  • 大人数会食のニーズは低下するはずであり、居酒屋等は別のビジネススタイルも模索する必要がある。

緊急事態宣言後を考えた時に、自粛要請をどう考えるかという問題がある。そもそも、自粛要請という形はいびつであり、本来的には休業指示と損失補償がセットになるべきである。もちろん、それが文言上の自粛要請と補償であっても構わないが、セットにならないとただ単に民間企業が自己責任を負わされて廃業や倒産に向かうだけである。

それは永遠の自粛要請は続かないということも意味している。緊急事態宣言解除後も自粛要請を続けるのかも知れないが、時間と共にその効果は薄れて行き、最終的にはほとんどの意味のない物になる。それを実効的な物にするためには法律に基づかない自警団のような形での脅迫や監視を行うことになり、その方法論は明らかに紅衛兵やナチス親衛隊を思い起こさせる。それらの史実において、自由はそのようなところから崩れ始め、最終的には国全体を覆うことになった。

一方で、一部のビジネス業態は新型コロナウイルスの感染源になっており、今まで通りにビジネスを再開すれば、そこからまた感染が大きく再拡大してしまう。これを避けるためには、一部のビジネスに対して自粛要請ではなく、営業上の制限を掛ける必要がある。それが法律的に可能な場合もあれば、法律的には制限できずガイドラインを示すことしか出来ないかも知れないが、ガイドラインを出せば、最終的には経営者は民事的な責任を負う可能性が生じる。

問題はどのような業種に対して、どのような制限を課すのかという点になる。日本で感染が始まってから、もう数ヶ月も経っており、どのような施設で感染が広がったかはかなり理解されている。そのような業種に対して制約を課すことで、新型コロナウイルスの感染再拡大をかなり抑えられる。特に、緊急事態宣言以前の状況において、夜の街が大きな感染源になっており、その感染対策が求められている。

 

キャバクラ等のナイトクラブ

現状、日本の最大の新型コロナウイルス感染源はキャバクラを始めとしたナイトクラブである。現在、個人に求められている対策はマスク、手洗い、社会的距離であり、これらはキャバクラのビジネススタイルと根本から反している。それだけでなく、店舗は閉鎖空間であり、基本的に換気が出来るような仕組みにもなっていない。

しかし、キャバクラを含めた全てのナイトクラブに対して、これからも自粛を求めることは無意味である。現在においても営業を続けているナイトクラブはあり、実際に、そのような場所から感染が拡大している。問題は自粛要請という形にあり、自粛を続けると、それぞれの店舗は最終的に倒産するか、通常営業を再開するかしか選択肢がなくなる。つまり、今のような自粛要請という形を続ける限り、店舗は通常営業を再開するしかなく、時間と共に夜の街での感染は拡大していく。

一方で、ナイトクラブに休業指示を出し、税金によって長期間休業補償をすることは政治的には受け入られないだろう。つまり、一定の制限を掛けた上で、営業を認める以外に選択肢はない。それ以外の選択肢がないにも関わらず、自粛要請だけで対応しようとするのは単なる無責任な政策である。

商業施設には一般的にマスクの強制、消毒、物理的距離が必要であり、それはナイトクラブにおいても変わらない。飲食が発生するために全ての顧客がマスクを着けるのは不可能かも知れないが、従業員がマスクやフェイスガード等を付けることは可能である。そして、座席配置等を工夫しながら店舗内における物理的距離を導入することも可能である。そのような条件下で、どのようなビジネスが展開できるかは経営者の才覚に掛かっており、行政は行政が出来る範囲内で営業に際して一定の制限を課すべきである。

ナイトクラブにはもう一つ問題があって、それが閉鎖空間という問題である。換気が出来れば換気すべきだと思うが、換気できない場合は最低でもウイルス除去フィルターの導入を考えるべきである。そして、従業員の検温を徹底すべきであり、出来ることであれば、顧客の検温も実施し、発熱している顧客の入店を断るべきである。

キャバクラを始めとしたナイトクラブには新型コロナウイルスに感染しやすい全ての要素が詰まっている。これらの施設に対する制限は保健所の衛生条件を変更するだけで強制的に導入できる。

 

居酒屋について(あるいは多人数会食)

同様の問題は居酒屋にも当てはまる。実際には居酒屋というよりは多人数会食のリスクが高く、各地で感染拡大の経路にもなっている。これまでの生活において、大皿で出された料理をそのまま取って食べるのは普通のスタイルであったが、それ自体がリスクになっている。特に、会食者の間に料理を置き、お互いに喋りながら食べるスタイルは確実に感染を拡大する。

ただし、居酒屋のリスクはキャバクラよりも低いだろう。隣に接客が付くわけではないので、座席配置さえちゃんとすれば店内で物理的に距離を保つことは可能である。そして、換気自体も不可能ではない。換気が行いにくい施設があったとしても、そもそも、空間を密閉しておく必要があるわけではない。

一方で、長時間、大人数で同じ場所にいると感染が広がるリスクが高まる。それを避けなければならないが、そうすると、居酒屋は上客を失うことになるかも知れない。ある意味、今までの営業スタイルの全てが否定されているわけだが、それでも全く営業できないよりはましなはずである。

緊急事態宣言が開けると、大人数で宴会をしたい人たちはいるかも知れない。そして、そういう人たちに向けて、今まで通りに商売が出来るかも知れない。しかし、冷静に考えて、多くの人や多くの企業は大人数での会食を出来る限り避けるはずであり、今まで通りに店舗を営業できない可能性が高い。そうであるならば、最初から感染リスクの低い形での営業を目指すべきであり、その創意工夫の先に新しい何かが生み出されるだろう。

これらの施設を含めて夜の繁華街は新型コロナウイルス感染症が拡大しやすい場所であり、それは緊急事態宣言が開けてからでも変わらない。行政は今までの自粛要請というスタイルを避け、一定程度の制限を加えた上で営業を認めるべきである。

 

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