「子供の自殺増加の背景」12・学校要因による自殺

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要点

  • 政府の自殺統計の取り方に問題がある。
  • 学校要因による自殺のほとんどが学業問題になっているが、それは間違った公式発表である。

子供の自殺の最大要因は学校問題である。過去においては健康問題、つまり精神疾患が子供においても主たる自殺要因になっていたが、今では学校要因が他を引き離している。これに家庭要因を加えた上位三つ要因で、子供の自殺全体の三分の二の理由を占めている。

子供の自殺の原因(推移)

ここまで議論してきたように、家庭要因の過半が親子関係の問題にあり、それが虐待と連関していた。学校要因に関しても更に細分化した内訳があり、それは以下のグラフのようになる。

H24学校要因警察発表

この表は2012年の自殺統計公式数字であり、入試、進路問題、学業不振の三つの要因だけで、学校要因のうちの7割を越えている。つまり、学校問題による自殺とは学業の問題であり、この年のいじめによる自殺は3件だけだった。

この総数は180人となっているが、これは学校要因だけであり、家庭要因と健康要因の件数は含まれていない。学校要因による自殺は最大の問題であり、その180人中3人の自殺原因がいじめにあり、7割以上が学業の問題で自殺したということになっている。

はっきり言って、この数字は俄に信じがたい。と言うよりも、ほとんどの人は信じないと思う。全ての人が一度は学生だったわけであり、学業で悩む事もあっただろうが、自殺の原因としていじめよりも学業が比べものにならないくらい圧倒的に多いとは信じないだろう。

この表は平成24年の統計であり、この年を選んだのには理由がある。これと被る時期に文科省が別の自殺アンケート調査を行っている。それは平成23年6月から26年末までの学校要因による自殺に関する全数調査である。

文科省学校要因による自殺

この表でも同じように進路問題と学業不振が登場するが、その合計は2割にも満たない。入試という項目に関してはアンケートで聞かれていないのか、あるいは統計値が小さすぎて一つの項目としても扱われていない。この二つの統計は全く同じ時期に取られた全く同内容の調査であるが、全く違うものを調査したような結果になっている。

学校要因による自殺

この二つのグラフの項目を揃えて並べると以上のようになる。この結果は自殺統計の数字に明らかに問題があることを示している。警察の公式発表においては人が絡む問題については正確に調査されておらず、ほとんどが人的要因以外に分類されている。つまり、学業問題ということにしておけば生徒や先生の責任にはならず、それ以上の調査は行われない。

結論として、学校要因の7割以上が学業問題というのは完全な虚偽である。それでは、学校要因による自殺において何が根本的な問題になっているのか?

 

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