「子供の自殺増加の背景」4・自殺の原因

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要点

  • 大人と子供では自殺の主たる原因が異なる。
  • 子供の場合、問題のほとんどが家庭か学校にある。

日本の自殺統計の中には自殺の原因という調査項目がある。以前は遺書を前提に自殺原因が特定されていたが、2007年に方針が変更され、それ以降は警察が調査・捜査した結果としての自殺原因が統計値として公表されている。まずは、総体としての日本の自殺原因を以下の表に示す。

自殺の原因(実数値)

自殺の原因

上の表が実数値で、下の表がその構成比を示したものである。以上の通り、子供と大人では自殺の原因が異なる。大人の自殺原因の半分が健康問題であり、これはほぼ精神疾患を指している。表にある通り、年齢が上がるごとに精神疾患による自殺比率は上昇していく。

その比率上昇は単に精神疾患だけの問題ではなく、もう一つ重要な原因がある。自殺の二番目の原因は経済・生活問題であり、70代以降になると年金か生活保護の制度の中にある人が増えるため、経済理由で自殺する人が減少する。それは勤務問題という項目にも当てはまり、会社における問題によって自殺する人もいるが、それも高齢者には関係なくなってくる。これらの結果として、年齢が上がるごとに精神疾患による自殺が比率的に増加する。

この表は大枠の構成比しか示していないが、実際の統計の中では更に詳細な原因構成が示されている。例えば、経済・生活問題内の構成も示されており、それは借金、貧困、家業不振という順番になっている。借金は貧困と家業不振から抱えることもあるので、これらの問題はリンクしている。

これは統計の取り方の問題で、貧困だけど借金が多くなければ、貧困による自殺に分類され、それが借金苦であれば、借金による自殺に分類される。一方で、貧困の中には就業できずに貧困であるという場合もある。いずれにせよ、経済・生活問題によって追い込まれた結果自殺する人が結構の割合で存在し、それが大人の自殺の二番目の要因になっている。

一方で、子供の場合は経済・生活問題は少なく、家庭問題・学校問題の二つで半分を超えている。つまり、大人と子供では自殺原因が全く異なる。もちろん、大人と同じように健康問題で自殺する人もいる。この場合においても、ほぼ自殺原因は精神疾患であり、他の疾病ではない。そして、この三つで子供の自殺要因の大部分を占める。

いずれにせよ、子供において特有なのは家庭や学校の問題で自殺するケースが多いということであり、自殺という問題において、子供と大人では全く違うアプローチで問題を把握する必要がある。

この子供特有の原因、家庭問題・学校問題を更に掘り下げて調べる。

 

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